今度は、ダイオードを試してみます。
はじめに、SANYOの高速スイッチングダイオードGMA01です。「Diode Vf=701mV、C=3pF」という表示が出ました。逆向きにすると、「Diode Vf=719mV、C=0pF」という表示が出ました。
一発でダイオードであることを判定しているところは素晴らしいですね。また、順方向電圧から、シリコンダイオードらしきことがわかります。測定電流がわからないので、Vfがどの程度の精度かわからないのですが、何の部品か判別するとか、何個かあるダイオードの中で、不良部品がないか検査するには、かなりいいと思います。容量Cはちゃんと測定できていないようですね。小さすぎて測定できないのかもしれません。ちなみに、データシートでは、Vr=0V,f=1MHzで3.0pF(max)となっています。
次に、日本インターの整流ダイオード10DDA20です。200V1Aの定格です。測定すると、「Diode Vf=694mV、C=9pF」、逆接続で「Diode Vf=689mV、C=10pF」という表示です。いいですね。端子間容量は、この程度あれば安定して測定できるのかもしれません。
次は、富士電機のショットキーバリアダイオードERB84-009です。90V2Aの定格です。「Diode Vf=252mV、C=0pF」、逆接続で「Diode Vf=246mV、C=0pF」という表示です。Vfから、ショットキーバリアダイオードらしきことと、極性がわかりますね。接合容量は測定できていないようです。
次は、東芝の緑色LED、TLG128Aです。「Diode Vf=1.96V、C=8pF」という表示です。測定中、3回ぐらいLEDが光りました。測定電流が流れている様子がわかります。
次は、三洋の白色LED、SLP-WH36Aです。「Diode Vf=2.98V、C=42pF」という表示でした。やはり、白色LEDはVfが高いですね。
次は、ロームのツェナーダイオードMTZJ6.2Bです。「Diode Vf=796mV、C=83pF」という表示でした。順方向電圧はあまり測定する意味がないんですけどね(笑)。それにしても、接合容量が大きめだということを知りました。
なお、同じものかどうかわかりませんが、ウェブ上で見つけた、次の資料によると、ツェナー電圧が4.5V未満の場合はツェナーダイオードとして認識されるそうです。
Transistor Tester with AVR microcontroller and a little more Version 1.11k by Karl-Heinz Kubbeler
それでは、ツェナー電圧が4.5V未満のものを再度試してみますか。
試したのは、ロームのMTZJ3.9Bです。結果は写真のとおりでしたが、面白いですね、2本のダイオードが逆向きに並列になっているかのような表示です。ツェナー電圧が3.67Vだということですよね。測定電流がわかりませんが、だいたいのことを調べるには便利に使えそうです。