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Channel: 電子工作、エレクトロニクスの寄り道
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抵抗等の雑音測定(14) ルネサスの技術資料であれっ?

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 ルネサスの技術資料に、ツェナーダイオードの雑音に関する情報がありました。
 まずこの図の見方ですが、雑音出力というのは、AMPの出力電圧なのか、入力側の電圧なのかですね。例えば雑音出力が10μVだとして、帯域幅が4MHzということは、平均して、5nV/√Hzになります。もし、AMPの出力電圧だとしたら、AMPの利得が40dBですから、入力側の雑音電圧密度が0.05nV/√Hzということになりますが、そんなに低雑音なワケがありません。これは、「入力側の雑音電圧密度」だと判断していいでしょう。も少し資料をわかりやすくして欲しいですね。それと、雑音に関する資料を見ていていつも思うのですが、雑音の大きさは、V/√Hzの単位で表してほしいですね。Vで表現されたって、帯域幅で変わるでしょ!と言いたい・・・ぶつぶつ

 さて、「抵抗等の雑音測定(10)」で測定した、ロームのMTZJ-6.2Bの雑音が、電流3mA弱の時に、22.5nV/√Hzでした。ツェナー電圧が近いHZ6B2と比較して、MTZJ-6.2Bのほうが雑音が大きいのでしょうか? いやいや、測定条件が違いますし、特に測定している周波数帯域が全然違いますからね、比較する意味はあまりないでしょう(笑)。

 ルネサスのこの技術資料を見るといろいろ参考になります。
○ツェナー電流が小さいと雑音が大きくなる傾向がある。
○汎用のHZシリーズで、ツェナー電圧が9V以上のものは雑音が桁違いに大きい。アバランシェ降伏というやつは雑音が大きいようだ。
○低雑音のHZ-Lシリーズというものがあるが、HZ6B2とHZ6B2Lを比較した場合、HZ6B2Lのほうが雑音が大きく見える。 あれっ?

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