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Channel: 電子工作、エレクトロニクスの寄り道
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100円ショップのニッケル水素電池 [2]

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 JISC8708「密閉型ニッケル・水素蓄電池」はIEC規格準拠の規格ですが、これには、サイクル耐久特性の試験方法が記載されているんですが、この方法によって充放電すれば、数百回以上繰り返し使用できることを試験することになります。ですから、JIS/IEC規格品であれば、ここに規定されている方法で充放電する限り、ちゃんと何百回以上も繰り返し使用できるはずですね。具体的な充電方法は、0.1ltAで16時間、あるいは0.25ltAで3時間10分だったりします。
 ここで、ltというのが、小文字のLとTのはずですが、小文字のLが数字の1や大文字のI(アイ)と区別できないので、吾輩はキライです。ときどき見かけるCという記号を使いましょう(笑)。2000mAhの容量の電池であれば、1Cの電流は2000mA、0.1Cは200mAのことです。
 しかしですね、JIS/IEC規格に書いてあるとおりに充電し、放電(使用)するなんてことは非現実的です。ですから、現実的には、規格にある、あるいは宣伝文句にあるように何百回、あるいは1000回以上も繰り返し使用できなくても仕方ないですね。でも、ある程度永く使いたいと思うのでありまして、そのためには過充電と過放電に気を付けるというのが大事なポイントです。
 充電については、一般に0.1C程度の充電電流で充電する、標準充電方式とか、準定電流充電方式と言われる方式があります。放電し切った(放電終了電圧まで放電させた)あと、15~16時間充電するという方法です。0.1C程度の充電電流であれば、うっかり長時間充電したままにしても即死はしないようです。ある程度は寿命が短くなるでしょうけどね。JIS規格品なら0.1Cの充電を48時間充電する過充電特性試験で合格しているはずです。
 買ってはいないのですが、100円ショップの充電器は充電電流が100mA程度だそうで、容量1300mAhの単三、750mAhの単四を充電するのであれば、だいたい0.1Cに相当するので、ちょっとぐらい充電時間を長くしすぎても即死はさせないような気がします。想像ですが。
 こういう、タイマー制御も何もない充電器というのは、何も100円ショップの充電器だけではないように思います。東芝のTHCー16GRという充電器を昔使っていたんですが、6P型(9V)の充電はタイマー充電制御機能がなく、規定充電時間になったら電池を取り出すようになっていました。なんだかとってもトホホな感じがします。
 できればタイマーを併用して、時間で切れるようにしたほうがいいでしょうけど、充電器よりタイマーのほうが高くなってしまいますね・・・
 あと、放電し切った(放電終了電圧まで放電させた)あとなら、15~16時間充電すればいいんでしょうけど、そこまで放電させてない、あるいはどこまで放電しているかわからないというのがほとんどの場合です。やっかいですね。放電器でも使えばいいのかもしれませんが、それもめんどうです。

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